2023年5月7日、idol3.0プロジェクトの1次選考(書類審査)もすでに終了し、リアルとバーチャルを行き来する新しいアイドルの誕生が日増しに現実味を帯びてきました。
しかし、多くの人が気にになっているのは「果たしてidol3.0プロジェクトから誕生するアイドルグループは人気が出るのだろうか」ということです。
(追記※2023年10月7日にグループ名は“WHITE SCORPION”ホワイト スコーピオンと発表されました)
これから応援しようと考えているファンはもちろん、投機的にNIDTを購入しようとしている投資家、オーディションを受けた候補生自身すらもこの点が一番心配のようです。
そこで、この記事ではidol3.0プロジェクトが成功する3つの理由と失敗するかもしれない4要素について言及していきます。

ひとまとめに示すと以下の通りとなります。個人的には成功してほしいですが、結論から言えば、今はまだどちらに転ぶかはわかりません。
- 競合との明確な差別化
- 既得権益の排除
- 悪しき前例の存在
- 協力関係の齟齬
- ファン層の偏り
- 法整備の壁
- NIDTの信頼低下
ホワイトスコーピオンが成功する3つの理由と失敗する4要素
成功する3つの理由

多くのアイドルがデビューして乱立する時代、大事なのは「他グループとは違う強味」あとは正直「お金」そして、この先進もうとする「方向性が適正であるかどうか」です。
1.競合との明確な差別化
例えば「乃木坂46公式ライバル」のように、idol3.0プロジェクトと近い時期にデビューを予定している期待値の高いアイドルグループはたくさんいます。
その競合過多の中、idol3.0プロジェクトが秋元康氏と実績あるスタッフ陣を招き入れ、かつレーベルにキングレコードを据えることができたのは大きな成果であったと言えます。
なぜなら、大抵の人は「秋元康は次は乃木坂46公式ライバルに全力を注ぐ」と思っていたからです。
ところが、蓋を開けてみれば、AKB48時代から秋元氏と共にプロデュースに携わってきたスタッフ勢が本プロジェクトには集い、どこよりも万全の体制を築き上げています。
加えて、レーベルには長年SME(ソニーミュージックエンタテインメント)と鎬を削ってきたキングレコードを招き入れることに成功しました。
これだけでも、明らかに他の同期アイドルグループの多くを引き離した印象があります。
◆秋元プロデュースアイドルを巡るソニーとキングレコードの関係については別記事をご参照下さい。
2.既得権益の排除
従来のアイドル活動にかかるプロジェクトについては、そのほとんどが当該プロジェクトへの資金提供者等( 大手芸能事務所、放送局や広告代理店など )に依拠し、当該資金提供者の意向が色濃く反映されているため、当該プロジェクトは当該資金提供者等の営業方針や収益状況などの影響を大きく受けざるを得ませんでした。
引用元:NIPPON IDOL TOKEN whitepaper
上記で述べられている内容は企業と株主の関係によく似ています。
例えば、運営が目指すアイドルグループの方向性を聞いて「旨味がない」と判断すると、資金提供者は何かとケチをつける、まるで株主総会が紛糾するような状態が今まで続いていたのです。
おそらく秋元氏ほどの大物でもそれは例外ではなく、資金提供者の思惑に縛られながら窮屈なプロデュースを余儀なくされた過去も多々あったはずです。
しかし、idol3.0プロジェクトはNIDTによって資金調達することで、既得権益を優先させようとする勢力から自由となりました。
つまり、本当にファンが求めるアイドルを運営が創造することが可能になったわけです。

無論、抵抗勢力は外部の資金提供者だけではないでしょうが、運営としては間違いなくやりやすくなりました。
3.悪しき前例の存在
2018年7月に海外の取引所に上場したIDOLCOIN(以下、アイドルコイン)というidol3.0プロジェクトのNIDTとよく似た暗号資産が存在しました。
最初は評判も悪くなかったのですが、約3ヶ月後にはシステムの不具合がおき、やがて運営との連絡が途絶えるようになり、結局は約2年足らずで完全に消えてしまいました。
idol3.0プロジェクトが、このアイドルコインの失敗と同じ轍を踏まないように心がけているのは明らかで、コンセプトこそよく似ているものの、要所要所では大きな違いを設けてあります。
例えば、運営者全員の名前と顔を明確に告示したり、技術的な分野はすべて専門家に委託したりと言った点は、アイドルコインにはなかった部分です。
これらは、運営のオーバースがアイドルコインの失敗した理由を細かく分析している証左であり、悪しき前例を反面教師として成功への道を模索しているのです。

総合プロデューサーに秋元康氏の就任を強く望んだのも、ひとつはアイドルコインの悪しきイメージを払しょくし切れていない投資家がまだ残っていた為です。
◆アイドルコインとidol3.0プロジェクトの違いについては別記事で詳しく解説しています。
失敗する4要素

以下4要素は解決すべき喫緊の課題ですが、運営も当然把握しているはずです。悪い方に転がれば、市場は即座に反応してNIDTの価格はいずれ下落していきます。
1.協力関係の齟齬
タレントマネジメント業務及びレーベル業務については、豊富な経
験及び実績を有する大手音楽関連制作会社に業務委託を行います。
また、業務推進アドバイザーと強力な関係を維持しながら、タレント
マネジメント業務及びレーベル業務を進めていきます引用元:NIPPON IDOL TOKEN whitepaper
株式会社オーバースの共同創業者は、元々証券会社の要職を歴任してきた金融のプロです。
従って、アイドルのプロデュースやマネジメントに関する部分は、秋元康氏のような専門家に協力を仰いだり委託という形を取って任せることにしているのです。
ただ、キングレコード株式会社の立ち位置についてだけは一抹の不安を覚えます。
CDの企画・制作を担当するレコード会社やレーベルに所属するアーティストは、どうしてもその楽曲にふさわしい特色を帯び、次第にレーベルの持つイメージが反映されていきます。
そのため、乃木坂46のレーベルであるSME(ソニーミュージックエンタテインメント)のように、そのままグループの運営まで担っていることが多いのです。
しかし、idol3.0プロジェクトの運営はあくまで株式会社オーバースです。
キングレコードの目的はCDを売ることに対し、オーバースはNIDTを売りたいと考えますので、運営とレーベルの連携に齟齬が生じるとすればこの点でしょう。
例えば、ミーグリのようなイベント参加権利をCD購入ではなくNIDTの購入・保有に変えていくとしたら、当然、坂道シリーズのようにはCDは売れなくなります。
2.ファン層の偏り
引用元:リサーチノートpowered by LINE
アイドルを推すファンの年齢層は、乃木坂46を見ると20代が一番多いイメージがありますが、実は50代以上がそれを凌いでいます。
ミーグリでも度々散見されていましたが、SNS上で話題となる参加権利付きCDを大量に購入するファンというのは、経済力に乏しい学生のような若い年齢層ではないのです。
上記の表から、安定した収入がある比較的高めの年齢層が中心となってアイドルを推している、という構図が浮かび上がってきます。
そうなると、idol3.0プロジェクトの場合はNIDTを購入できるファン層がターゲットになるので、ファンの年齢層はやはり高めになります。
逆に言えば、お金に余裕のない若いファンは参入しにくいということです。
その結果、NIDTを大量に購入するものの、アイドルには全く興味のない投資家ばかりが優遇されるシステムになってしまうことが危惧されます。
◆ただし、NIDTを持っていないファンでも推し活は可能です。
3.法整備の壁
idol3.0プロジェクトの活動領域であるメタバースやNFTグッズには、まだ法整備が十分に整っていない部分があり、この先何らかのトラブルが発生する可能性もあります。
具体的には、アバターやコンテンツに関する権利関係、取引や販売に関するルールやセキュリティ面等がまだまだ脆弱だと言われています。
仮に、idol3.0プロジェクトが想定しているメタバース内でのライブやイベントが、法整備の壁によって計画が滞ったり、実施が不可となったりした場合、NIDTが急激に売られる懸念もあります。
◆IDOL3.0プロジェクトのNFTについては別記事で詳しく解説しています。
4.NIDTの信頼低下
その他「メンバー同士の仲が良くない」「秋元康プロデュースが名ばかりで関わり方が薄い」等、NIDTに影響を与えそうな材料は、この先いくらでも出てくるでしょう。
元来、アイドル業界自体がスキャンダルの多い業界であることも、前もって認識しておくべきです。
NIDTはidol3.0プロジェクトの活動資金となる暗号資産ですので、NIDTの値が下落すればこの先の運営に支障をきたします。
また、価格下落はNIDTを保有しているファンの資産にも直結していますので、何かのきっかけでNIDTの信頼が低下すれば、ファン離れが一気に加速する可能性もあります。
まとめ
もう一度確認しておきます。
【成功する3つの理由】
- 競合との明確な差別化
- 既得権益の排除
- 悪しき前例の存在
【失敗する4要素】
- 協力関係の齟齬
- ファン層の偏り
- 法整備の壁
- NIDTの信頼低下

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