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WHITE SCORPION NICOとNATSUの記録 運命の再会

WHITE SCORPIONメンバー

2023年10月7日、渋谷ヒカリエホールAにて「IDOL3.0 PROJECT」 最終合格者11名の発表が行われ、4人目にナツ(当時サマー)、7人目にニコの名が呼ばれた。

二人は、かつて株式会社WACKに所属する「WAgg」というアイドルグループのメンバーだったが、グループ解散と同時にそのアーティスト契約も終了した。

 

二人が最終合格したIDOL3.0プロジェクトオーディションは、2023年4月4日に募集を開始し、1次審査(書類審査)と説明会が5月まで同時進行される形で行われていた。

6月から7月にかけて行われた3次審査は面接だったため、2次審査の合格者もしくは公開スカウトされた者は、各自試験会場まで足を運ぶ必要があった。

その会場のひとつでニコとナツは、運命の再会を果たすことになる。

 

WHITE SCORPION NICOとNATSUの記録 運命の再会

3次審査での再会

3次審査の会場で二人が会ったのは偶然だった。

運命的な再会に驚き喜んだのも束の間、この場所は夢を掴むオーディション会場、すなわちこの瞬間にお互いがライバル同士になったのだということを、後に思い知ることになる。

無論、この時点ではまだ3次審査を通過できるかどうかもわからなかったが、やがて、お披露目となった最終候補生114名の中に二人の姿はあった。

合宿審査以降の明暗

順調に審査を通過してきたニコとナツの二人だったが、114名の合宿審査から次第に明暗は分かれていった。

ニコの所属するグループGは合宿審査を1位で通過し、一足先にFinal Stage:2ndへの進出が確定したが、ナツはFinal Stage:1st、そしてFinal Stage:2ndともに名前を呼ばれることはなかった。

ナツは、2回ともホワイトナイトシステムという一般投票で復活合格したのである。

最終投票開始

紆余曲折はあったものの、ともに最終投票まで残った二人の行く末は、あとはIEO申込者の投票に委ねられた。

結局、二人はここに来るまで「WAgg」というアイドルグループで活動していたことを、自ら公表することはなかった。

他の候補生たちと格差が生まれないように、公平に審査と投票を受けたいと望んだか。

 

そんな中、オーディション最終局面を迎えて、候補生控室にいるナツの表情は一人明るかった。

2度の不通過という辛酸を嘗めたことで、かえって気持ちが吹っ切れていた彼女は、緊張して悲観的になる他の候補生たちの手を握って座り、発表の声にしっかりと耳を傾けた。

一方、ニコはここにきて、かつてないほどの不安に襲われていた。

最終合格者11名の発表

グループGで1位通過した時から「モチベーションは最高潮だし、自分は合格できる」と信じている。

ただ、ナツを見ていると、彼女は持ち前の努力と根性をまさしく体現してきたかのように、ここまで這い上がってきた。

今、もし自分がホワイトナイトシステムのような一般投票に挑んだとしたら、果たしてナツのようにたくさんの票を入れてもらえるだろうか。

投票権があるIEO申込者たちに、自分はどのように映っているだろうか。

考えれば考えるほど、不安は増すのだった。

 

一人目、そして二人目と順に最終合格者が呼ばれ始め、やがて運命の時はきた。

「ホワイトスコーピオン四人目のメンバーは、サマー!!」

【WHITE SCORPION】THE MOMENT OF BIRTH “NICO”

 

この時、ニコは(ああ、これでもう自分が呼ばれることはないな)と思った。

「元アイドル」と言う肩書を持つ候補生同士、ましてや同じアイドルグループにいた二人が、二人とも選ばれるとは到底考えにくかった。

どんなに古参のファンがいようとも、フォロワー数が3000を超えていようとも、オーディションは甘くないということを、ニコは身をもって知っていた。

【WHITE SCORPION】THE MOMENT OF BIRTH “NICO”

途端に込み上げてくる悲しみ、落胆、憾悔、そして合格者への羨望。

かろうじて涙がこぼれることだけは耐えていたが、合格者の名前が呼ばれ続ける中、心のうちはもう嘆息してやまなかった。

7人目の合格者

だが、結果として、いわゆる前世と呼ばれる以前の活動歴が票を大きく左右することはなく、候補生はあくまで個人としての魅力で正当に評価されていた。

然るに7人目、ニコの名は呼ばれた。

瞬間、頭の中が真っ白になり涙があふれ出たが、しっかりとお辞儀をして周囲に感謝を表すことだけは忘れなかった。

【WHITE SCORPION】THE MOMENT OF BIRTH “NICO”

ステージ言ったら色んな人が「ニコ―ッ」て叫んでくれたり、手振ってくれたりしてくれている人たちがいて、もっと上をめざしていかなきゃだなとは思ったんですけど、やっぱり目の前の人たちから、大切にしていかなきゃ次につながらないので、目の前の方々を平和に幸せにできたらいいなって思いました。

引用元:【WHITE SCORPION】THE MOMENT OF BIRTH “NICO”

 

11名全ての発表が終わった。

控室で、WHITE SCORPIONの真新しい衣装に袖を通した二人は、抱き合って喜びあい、少し照れたような眼差しで、しばし微笑み合っていた。

【WHITE SCORPION】THE MOMENT OF BIRTH “NICO”

 

 

いりうわ
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ストーリーはオーディション期間前後で、関係者やご本人達から実際に配信などでお伺いした情報を基に作成しています。

 

 

いりうわ
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